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「………ふふ…」 「…ちょっと千尋さん、口元緩んでますよ」 「…んふふふふふ」 「きーもーいー」 「きもくていいもーん、んふ」 緩まずにいられますか! だって運命的だと思わない!? 偶然俺の定期を拾ってくれた人に一目惚れだなんて、超ロマンティックじゃん! 「はぁ…いつにも増してめんどくさい」 「ねぇねぇ蛍ちゃん!あれってうちの制服だったよね!?」 「…スルーかよ。ええ、そうでしたね」 「何年生だろ?俺らの学年じゃないって事は1年生かな?蛍ちゃん知ってる?」 「さあ…見たことないです。てゆうかまだ学年全員の顔覚えてないですもん」 「そっかぁ、なら1年生の可能性大だね!」 …よーし、探しちゃおっと! 「一応言っときますけど、あの人探しに1年の教室来たりとかしないでくださいよ?」 「っえ!?なんで!?」 「…全く、あなた自覚ないんですか?他学年が来るってだけでも1年生にとっちゃプレッシャーなのに、あなたみたいな人が来たら皆びっくりするでしょ」 「えー!……俺そんなに怖い?」 「まあ、怖いってゆうか目立ちます。いろんな意味で」 「いろんな意味?」 …なんだろ?髪の色? 「…まあでも、いつもこの駅から乗ってるんだとしたら、また会えるんじゃないですか?」 「…そうだね!うん、そうだよ!」 よーし、頑張っちゃうもんね! 「…顔はいいんだから、目立って当然でしょ」 「ん?何か言った?」 「べっつにー」 「…何か怒ってる?」 「べっつにー」 「怒ってるじゃーん!」 「…怒ってません」 「怒ってる」 「怒ってません!」 「怒ってるったら怒ってる!」 そんなこんなで、俺 恋、しちゃいました!  
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