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「あ、俺の事千尋ちゃんて呼んでいいよ！玲ちゃんのことも好きに呼んじゃって？」
「お前が言うな！」
なに人のこと勝手に…
「あははっ、面白いね、千尋ちゃん」
─ズキン…
…え？
なに、この感じ
「でっしょー！よく言われる！」
「あははははっ」
彼が千尋を呼んだ瞬間、何故だかわからないけど…胸がチクッと痛んだ。
「…玲？」
「っ…え!?」
「どしたの？ボーッとして」
─ドクン─ドクン…
今、なんて…
「玲…って呼んでいい？」
「…う、うん…っ！」
「ｸｽｯ…俺のことも『馨』でいいよ？」
「……うん」
「言ってみ？」
「……………かお…る…」
一気に耳まで熱くなるのがわかる。
「…よくできました」
そう言って微笑む彼の笑顔に、さらに顔が熱くなった。
「ねーえー！ふたりで何イチャついてんの？千尋ちゃんも入れて！」
「…なっ、いいいイチャついてなんかないし！」
「あははっ、もうふたりとも面白すぎ」
こうして…また少し近づいた気がした。
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