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「鳴海」
授業が終わり昼休みに入った時、いきなり真澄から声を掛けられた。
…なんだよめんどくさいな。
これから飯食わなきゃなんだけど。
「…なに?」
できるだけ苛々を抑え微笑んで言う。
「…お前、何で無理に笑うわけ?」
「………………は?」
何言いだすんだコイツ。
「言ってる意味がわかんないんだけど…」
「それ、その作り笑い、何?」
「…なに言って」
「だから…お前何で笑いたくない時に笑うわけ?」
「…っ!」
…なに、コイツ。
何で俺が作り笑いしてるってわかるわけ?
「な、なに言ってんの?真澄くん」
動揺するな、落ち着け…。
とりあえず早くこの場を切り抜けよう。
「…ごめん、俺行くとこあるから」
「あ、おい!」
呼び止められるのを無視してそのまま屋上へと向かった。
─バタン…
「あ!蛍ちゃん遅かったね?」
「…すいません、ちょっと」
…くそ、何なんだよ。
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