生きた証

院長回診

その日の朝食は、食べる気がしなくて、売店でおにぎりを二つ買って来て、ベランダのテラスに椅子を持ち出し、腰かけて外の景色を見ながら、おにぎりを頬張っていた。
いつも夕方にしか来ない先生が珍しく覗きに来た。
主治医は、私がいないからびっくりしてたけど、お兄ちゃん先生がすぐにテラスにいる私を発見した。
先生は、テラスのドアを開けると、おにぎりを手にしている私に
「朝ご飯、足りなかったの？」
と目を丸くして言った。
「違います。今朝は…食べてないから…。」
「どうしてここに居るの？朝、看護師が今日は、部屋の外に出ちゃいけないって言わなかった？」
すると、看護師が先生とお兄ちゃん先生を呼びに来た。
そして、ちゃんとベッドに休んでいるように言って部屋を出て行った。
しばらくすると、大名行列のように、見るからにエラソーな先生達や病棟の看護師がやって来た。
あまりのスゴサに私は逃げの体制に入り、トイレと称して部屋を出ようとした。
すかさず
「コラッ😡」
パジャマのしっぽを掴まれた。
そうだ…。今日は、動物パジャマだった😅
Ｔシャツの前は、顔になってて、後ろの方にしっぽがぶら下がってるんだ。
そのしっぽをグイッと引っ張られて部屋へ戻された。
そんな光景を見た部屋の人達が笑い、婦長さんの顔は、キィーッってなってた。
エラソーな人達が部屋を出て行くとシコタマ怒られちゃった😅