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「わらってる・・・。」
鏡は、アリスの笑った顔を映し出していました。
鏡は不思議なことに、こういうことができたのです。
『そうさ。ないたぶんだけ、えがおになれる。かなしかったぶんだけ、しあわせになれる。つらかったぶんだけ、ひとのいたみがわかる。
なきむしだって、いいところはたくさんあるよ。』
「ほんとう?」
アリスは鏡に聞きました。
『そうだよ。きみはいいこだ。わらってごらん。』
鏡は言いました。
アリスはもじもじとしていましたが、とてもかわいい笑顔で笑いました。
『うん。かわいいよ。またここへきて、いろんなおはなしをしてくれるとうれしいな。』
鏡が言うと、アリスはとても嬉しそうに頷きました。
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