285人が本棚に入れています
本棚に追加
「お決まりになりましたか?」
「それが…なんだかよくわからなくて…」
「ご希望はありますか?」
しばらく考えて美優は答えた。
「できれば、経済に詳しくて、しっかり話せる方で…外見も重視します」
「学歴は?」
「あるに越したことはありませんが…」
それでは…と光はパンフレットを開いて、
「No.10高木さんはどうですか?医学部だし、しっかりしてますよ。年下ですが、落ち着いてます。それかNo.22の中村さん。K大卒の銀行員です。外見もなかなかです。」
うーん、と美優は気乗りしないようだ。
「もう少し華やかな感じが…」
イケメン好きか…。
「それなら、No.3林さん。外見一番人気です。俳優の卵なので演技もお手の物です。No.8成田さん。ミュージシャンです。売れてませんけど、学歴はなんとK大ですか。へー、見かけによらない。」
「知らなかったんですか?」
美優は少し笑いながら言った。
「生憎男のプロフィールには興味ありませんからね。でも美優さんのは忘れませんよ。」
ヒカルはニヤリと笑う。
最初のコメントを投稿しよう!