第一部 開店

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美優は恥ずかしそうに下を向いた。そして思いきって尋ねた。 「あの…あなた…あなたはエスコートはされないんですか?私が求める方は貴方の様な方です…。」 突然の反撃に少し驚いた。意外に大胆だな。 ヒカルは困ったように、 「僕は単なる店員ですから。エスコートなんて難しいことはできませんよ。」 「そうですか…でも、一番…素敵ですよ…」 「あはは、ご冗談を。でも悪い気はしません。プライベートなら貴方を口説けたかな。」 「え…」 美優は頬を赤らめた。 しかしヒカルはおかまいなしに、 「さあ、冗談はこれくらいにして誰か決めちゃいましょう!」 と爽やかに言った。 美優はうまく交わされて少し恥ずかしくなり、焦ったのか思わずこう言ってしまった。 「じゃあNo.1でお願いします!」 「No.1ですか?」 「はい、なんかわからなくなってきて…一番の方、顔も綺麗だし、まあなんかぼやけてあんまり見えないけど…いいです。」 「そうですか…医者や銀行員は?」 「私面食いなんで…」 あら、 かわいそうな二人…。 世の中顔なのかしら。No.1をね…と、葵。
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