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泣き止んだ紗弥に静かに問い掛けてみた。
「何かあったの??話せる…?」
「うん……アタシね、ひかりに言ってないことがあるんだ…」
「…何?」
私たちはお互いに隠し事をしたことはなかったのに…。
「私ね…健汰くんが好きなんだ」
「え…?」
「ずっと隠しててごめんね…!!ひかりは健汰くんのことが好きなんだと思ってたんだ…」
「…そうなんだ…」
「でもね…昨日たまたま教室の前を通り掛かった時に聞こえたんだ…ひかりが健汰くんに向かって叫んでるの」
「………」
「ひかりは高橋くんが好きなんだよね…」
「…うん、私も隠しててごめん」
「…ううん…」
「それで、健汰と何かあったの?」
そう聞くと、紗弥は俯いた。
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