惨劇の幕開け

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「榊さん!!」 別館へ続く廊下で僕達は榊さんに追い付いた。 「これからどうするんですか…?」 「さぁな…それを考える為に奴から離れたんだ。とりあえず別館へ逃げるか…」 たしかに別館は本館よりも大きいから逃げるには打って付けだった。別館は東館、西館にわかれており両方とも大きい。 各館は全て二階建てで各階に一本ずつ各館を繋ぐ廊下がある。 僕達がいま向かっているのは東館だった。 「着いたな…ここが東館か…」 扉を開けると広間に辿り着いた。 全員入ったのを確認すると榊さんは扉を閉め、鍵をかける。 「これでしばらくは大丈夫だろう…」 たしかにこれならすぐに追いつかれることは無い。僕らは少し安心して広間の椅子に腰をおろす。 「それで…これからどうしましょうか…」 山本さんが榊さんに話し掛ける。なんだか…いつの間にか榊さんがリーダー格になっていた。 それもそうだろう、確かに頼りになるし…普段とは違ってよく喋るし。 「とりあえず…この広間を探索してみるか、今後役に立つものが何かあるかもしれない。」 榊さんの提案を全員受け入れ、広間の探索を始めた。 僕は豪華な家具の引き出しを開けて調べる。 そこにはいろいろな物が入っていた。…しかし使えそうな物は無い。 僕は渋々引き出しを閉めた。
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