1人が本棚に入れています
本棚に追加
「・・・」
朝の田舎道には殆ど人気がなく、歩いているのも少年だけだった。
「・・・はぁ」
突然ため息をつき、少年は立ち止まる。そのまま大きく伸びをし、やれやれとつぶやいた。
「ったく、いつまで経っても慣れねえやこの暮らし。堅苦しいったらないぜマジ。」
制服のネクタイをゆるめ、整えてあった短い黒髪もワックスで大胆に遊ばせる。
ズボンも腰パンにした。
ポケットからピアスを取り出し、左耳に二個右耳に三個装着する。
これこそが少年の・・・否、宇都宮清三(うつのみやせいぞう)の本当の姿だった。
「んー!!やっぱこっち方が落ち着くなー!!」
そう叫び、清三は再び歩き出した。
最初のコメントを投稿しよう!