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「待ちなさい」
「はい? 僕……ですか?」
部屋の出入口付近で委員長に呼び止められた。
一応周りを見回してみるが……他のメンバーは自分のクラスへ戻ってしまったらしく、僕と委員長しか部屋に残っていなかった。
「えと……なんでしょう?」
「実は頼みたいことがあるんだ」
「頼みたいこと?」
何だろう? 委員長とはそこまで親しい仲という訳ではないのだが……。
「君に“監視役”を任せたいんだが……」
「“監視役”……あっ、生徒会のですか? それなら、ちょうど僕のクラスに役員が……」
「違う!」
“バンッ!”と、威圧的に机を叩き、鋭い眼光を僕に向ける。
「っ!!」
「あ……すまない……つい、過度にやりすぎてしまった……」
委員長はため息をつき、僕の居る所まで歩いて来た。
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