ちょっとした≡財前

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「ほんま、スンマセンって」 『いーよ別に。財前くんはおモテになりますからなあ。あたしみたいなふっつーな女子はアウトオブ眼中なんでしょーね』 「ちゃいますって」 『黙れ生意気ジャリボーイ』 「…」 『どーせあたしはかわいかないよ。フツーだよ。てゆーかフツー以下だよ』 「…先輩」 『ただの部活のマネで、ただの先輩だよ。彼女とかミラクルなのは知ってるともさ!』 「先輩」 『慰めなんていらないからね。惨めなんはイヤ。とりあえず近付くな。…もう、この前の子にさっさと乗り換えちま、ッ』 「(不満そうな顔で抱き寄せる)」 『離せマセガキ!!あたしなんか要らないくせに!』 「…ちゃいます」 『どこがだ!嘘つけ…っ!』 「この前の休み、駅ぶらついてたら捕まったんスよ。適当に流そう思てもしつこくて」 『…うそだ』 「無視して帰ろうとしたら着いてくるし。先輩、それを見てたんやろ?」 『…』 「あれは何でもないんです。つか邪魔やったし、アレ」 『うそ、だ』 「嘘ちゃう。俺があんたの彼氏なら、もっと信用してくださいよ」 『…だっ、て、財前かっこいいし、モテるし、地味に優しいし、』 「なんすか地味にって」 『あたしなんか釣り合わないでしょ…』 「知らん」 『…』 「俺はあんたが好きだから付き合ってんスよ?釣り合わないかどうかなんて知ったこっちゃないすわ」 『…うぅ~』 「はいはい」 『…財前の、ばか』 「明らかにあんたのがバカやと思います」 「(俺があんたを手離すなんてありえへんのに)」 .
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