恋心一つ

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 翌日、いつもと変わらず浩之は俺を迎えに来てくれる。  その顔は、何事もなかったかのよう。  昨日の出来事は夢だったのか? 「恭ー。おはよー」 「浩之、はよ」  たわいもない話をしながら、途中まで同じ通学路を歩く。  何時ものように、電車の中で他校の女の子達が浩之に熱い視線を向けるのも同じ。  本当に、本当に。昨日のは幻の浩之だったんだと納得しかかった。
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