恋心二つ

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「恭! 今朝のあれは何?!」  教室に着くなり、俺は一クラスメート兼親友の佐倉結城につかまった。  背後から、首に腕を巻かれくいっと引っ張られる。 「結城! く、苦しいって!」 「だって。恭、俺の知らない奴とチューしてた!」 「ばっ! ……おい、結城。お前、大きい声でそんなこと言うな」  くそう、見られていたのかよ。俺は心の中で悪態を吐く。
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