恋心二つ

3/12
前へ
/101ページ
次へ
 そんな大声出されたら、見られていないクラスメートにまで知れ渡ってしまう。  それだけは、避けたい。絶対嫌だ。 「だって、事実じゃん。ねぇ。あれ、誰? どういう関係?」 「だー! もう、良いから。とにかく離せ!」  さっきからぐいぐい締め付けられて、首がかなり苦しい。 「離したら教えてくれる?」 「うん。良いよ」  そう俺が答えると、結城は腕を離して、俺をくるりと前に向かせる。
/101ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3242人が本棚に入れています
本棚に追加