恋心二つ

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 俺の言葉を聞いた結城の声が、若干低くなる。 「へぇ。幼馴染って。キスまでするの?」 「ええっと……いや、」  まさか、告白されましたなんて。いくら親友でも恥ずかしくて言えないし。  男が男になんて。普通ありえないだろ。  ふざけていただけだと言おうか。なんて考えながら、俺が言葉に詰っていると、ありえない言葉が上から降ってくる。 「じゃあ、俺も友達だし、キスしちゃって良い訳だ」 「はあ?!」  俺の叫び声に、クラスの奴らの視線が注目する。
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