恋心三つ

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「本当に鈍いな、お前。気付いてなかったのかよ。会長は本気だぞ。もちろん俺もな」  俺は、とんでもないと首を横に振る。 「いやだって、会長って。ファンクラブもあるくらいもてるじゃないっすか。何で俺?」 「ん~。恭ちゃん自分で自分のこと分かってないよね。可愛いよ~。恭ちゃんのファンクラブもあるんだよ」  知らないの? と聞かれて、こくこく頷いた。 「げっ」  何だそれ。そんなの知らねー。  思っていたことが顔に出たのか、溜息が二つ降ってくる。
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