恋心一つ

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「だから、俺はずっと恭一筋だったの。分かってる?」  そう言われて、パニック寸前のもともとあまり廻っていないと思われる頭の考えを廻らせる。 「そう言えば、お前誰とも付き合ったりしたことないよな」  これだけ整った容姿をしているのに勿体ない。そう何度羨ましく思ったことか。  今更ながら、その事に気が付いた。 「俺の愛は一方通行だったの?」 「はぁ?! なっ、なんて?」 「だ、か、ら! 俺の愛! まさか……恭、気がついてなかった。な~んて言わないよね?」  浩之は、にっこり黒い笑みを浮かべる。
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