恋心一つ

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 いやいやいやいや。それこそ、まさかだろ!   幼なじみな上に俺たち男同士なんだし。幼なじみ以上の愛情を求めていたなんて、知らないってーの。それこそ、幼稚園の頃からの付き合いなんだぞ。  第一、俺も浩之もゲイではない。至ってノーマルだと思っていた。 「マジかよ。冗談は、やめろ。いい加減にしねぇと。蹴り上げるぞ、こら」 「あ? 何? 俺の愛を否定するわけ? いい度胸してるじゃん」  浩之の完全に据わった目が怖い。本気だこいつ。  頭の中で、俺の警報が鳴り響く。
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