7/11
前へ
/233ページ
次へ
私はこの光景をよく漫画やアニメで見たことがあった。 男の子は私に手を差し伸べてくる。 私はつい癖で思い切り払い除けてしまう。 「…触るな。」 本当に私の悪い癖だった。 男の子は一瞬驚いた顔をして、不敵な笑顔をつくった。 「お前、俺の高校だろ。それ。」 「は?」 「随分口の悪い女だよな。先が思いやられるぜ。全く。」 男の子の大分古風というか絶対ナルシストな感じのしゃべり方にイラつきながら、私は男の子が指した私の制服と彼の制服を見比べた。 すごく似ていた。 「まー良いや。一緒に行こうぜ。」 「うるさい!!殺すぞ!」 私はまた怒鳴り散らしてしまう。 男の子に免疫が無いのと極端な男嫌いがここに出てしまった。 「良いから一緒に行こうよ。」
/233ページ

最初のコメントを投稿しよう!

104人が本棚に入れています
本棚に追加