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「おい起きろよ、こんな所で寝ていてると風邪ひくぞ。」
誰かの声がする。
さっきまで暗闇にいたはずなのに太陽の光が当たっているのが分かる。
僕は起き上がり目を開いた。
すると目の前に灰色の狼がいた。
「うおっ!!」
僕はビビって倒れてしまった。
「痛てて・・・・・」
「おい大丈夫か?てか何ビビってんだよ。お前本当にドラゴンかよ」
え・・・・・
ドラゴン!?
僕は驚いて自分の体を確認した。
ドラゴンだぁぁぁぁあああーーー!!
「うわぁぁぁぁぁぁ!!」
僕は驚きすぎて大声をだしてしまった。
「うっせーなお前、本当にドラゴンかよ。」
「ち・・違う、僕は人間だ!」
「いや、ドラゴンだ、明らかに。そんな事よりお前の名前なんだよ。」
「僕は・・・・サイト・・・」
「サイトか・・・・・見たことねぇし聞いたこともねぇな、お前どこに住んでんだよ。」
僕は自分の住んでいる場所を答えようとした。
あれ・・・・・・何も思い出せない!?
まさか・・・・・・・記憶喪失
「おい早く答えろよ。」
僕は記憶喪失の事、自分が人間だった事を話した。
「なるほどな、記憶喪失で元人間か・・・行くとこ無いなら俺の家にくるか?ちなみに俺は「グレイ」だよろしくな。」
「よろしく、ところでここは何処なんだ?」
「ここは『風の森』風の神『ウィンズ』が祭られている森だ。」
「風の神?なんだそれ」
「マジで何も知らねぇようだな。まぁ立ち話もなんだ、とりあえず俺の家に来な。」
そう言ってグレイと共に歩き出した瞬間
ゴゴコゴゴゴッッ!!
突然地震が起こった。
暫くてしやっとおさまった。
「最近よく地震が起こるんだ。だけど軽いから気にすんな。」
すると向こうから虎が走ってきて叫んだ。
「大変だーッ!さっきの地震で出来た穴に人が落ちてしまったんだ!助けてくれないか?」
「俺は行くが、サイトはどうする?」
「困っている人を見過ごすのはどうかと思うし。行こうか。」
「じゃあ、決まりだな。行くぞ。」
そして僕たちは穴に向かった。
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