始まりという名の終わり

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幼馴染みが僕の知らないところで知らない人と仲良くなっていたと思うと、急に気分が晴れなくなった。 何故だろうか。まぁ、考えてみたところでどうにかなる訳でもないし。これが嫉妬なら僕はなんて嫉妬深い人間なんだろう。橋姫にも引けをとらない。 「えと、八雲紫じゃ長いし、紫でいい?」 「貴方は私を名前で呼ぶのね。いいわ、好きになさい」 仮にも紫の方が年上なんだけど、それでも紫と呼ばせてもらおう。許可下りたしね。 それに、白雪の友達は僕の友達だから、友達とは対等に接していたい。 「やっぱりこのまま幻想入り……だよね?」 「話が早いわね、貴方みたいに物分かりのいい子は好きよ」 ドキッとした。急に好きとか言わないでよ。僕に冗談は通じないからね。 「貴方じゃなくて名前で呼んでくれないかなぁ?」 「わかったわ、『結希』」 「うん……って、どうして僕の名前を……?」 「結希だって私の名前を識ってたじゃない、おあいこよ」 名前を教えるつもりでいたのに。 あれ?僕が知ってるのは妖々夢とかやってたからなのに、どうして紫は僕の名前を…………深くは考えないでおこうかな。
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