†‐prologue‐†

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今でもあの日の夢を見る……忘れたくても忘れることの出来ない、そんな悪夢。 何気ない会話に弾む車内、懐かしい家族との会話……。 だが自分だけはこれから何が起きるのかを知っている。 だから自分を含め家族に危険を知らせようとするが、まるで目の前に分厚いガラスが有るかの様に家族に声は届かない…。 結果は同じ、いつも夢から醒めると誰も居ない一人きりの現実が待っている……。 でも、こんな現実だからこそ三年たった今でも信じたくないのかも知れない。 もしかしたら今の現実が夢であり、本当の自分は悪夢にうなされているだけ……。 そんな事を何度考え、何度その自分の浅はかな考えに唇を噛み締めたのだろうか……。 自分の幸せを、家族を……自分にとっての全てを奪い取った相手…。 その事を思うと心の奥底から憎しみが湧き上がり、殺意が芽生えた。 そして復讐という目的を果たす為、それまでの自分を捨て俺は¨Net Dive¨の世界に身を置いたのだった……。
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