†‐追憶‐†

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今から時を遡る事約3年、康弘が中学三年生の時……。 康弘は赤ん坊の頃、親に捨てられたためずっと保育所育ちだった。 その為か中学三年生の頃には自分を捨てた親を恨むことなどなく、それどころか保育所の手伝いをしている位だった。 そしていつも傍には小さな頃から姉の様に接して来た六歳年上の女性、¨北条 秋¨がいた。 秋は康弘と同じ様に小さな頃から保育所育ちだった、だが康弘と異なる、捨てられたのではなく。 幸せな家庭から一変……、不運な運命を歩む事になったところである……。 それと言うのも秋の父親は不動産業を経営していたのだが、経営が悪化……。 それに伴い秋を含む3人の姉妹はばらばらの保育所に引き取られたのだった………。 それが秋が12歳の時。 それからというもの、秋は幾度となく家族を捜した、だが一向に誰一人として見つからない。 そんな生きているか分からない家族の心配をしつつ。 保育所にいる子供達の世話を辛い顔もせず、淡々とこなす秋。 そんな彼女を康弘は心から尊敬していた……。 そんな中、秋にもささやかな幸せが訪れる。
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