┼変┼

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晴明は口角を上げ、肯定する。 「しかし信じられぬ。 あの穏やかな源高明殿が今の東宮(皇太子)を廃して、為平親王を掲げ東国で兵を挙げるなどと……。 大体前帝が崩御して既に時が経ちすぎていると言うのに……」 「理由は何でも良いのさ。 兼家、よく聞けよ、お前には女が憑いてた。 元は人間だったが、鬼に魅入られてしまっていた。 ……ひたむきな女だった」 兼家の眼尻が疑問を投げ掛ける。
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