┼門┼

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「俺は男臭い話をしたいのだ」 「じゃあ倫寧殿の姫なんかうってつけじゃないか。 彼女なら才もあるし、男らしい」 才女と誉れ高い兼家の恋人の内の一人の名を出した。 彼女なら、そこらの男より頭が切れる。 「あれは勝ち気すぎて困る。 何度門前払いをくらったかわからぬ」 腕を組み、眉尻を下げてとぼとぼと晴明の前を歩き、西洞院大路を曲がる。
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