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「……俺は構わず寝るぞ?」 「構わぬ。 目を閉じながらこの鬱憤を聞いてくれ」 晴明は深くため息をついた。 再び歩みを進めようとした時、晴明の肩の上の猫が啼き声をあげ、ぴょんと駆け降りて今来た路を戻っていってしまった。 「あ、コラどこへ行くのだ!」 猫は兼家の声に立ち止まったものの、また一啼きしていってしまった。 兼家も後に続く。
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