┼門┼

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最後の一人が門の前を過ぎようとした時、男が不意に苦しそうな顔を浮かべた。 ひゅうひゅうと喉が鳴り始め、息も絶え絶えに咳き込み始める。 咳はどんどん大きくなり、男が崩れ落ちる。 それを見て、兼家が動いた。 動いても、口を開いてもいけないときつく言われていたにも関わらず。 「そなた、大丈夫か!?」 地に這い呻く男に駆け寄り、抱き起こそうとする。
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