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どうしたものかと思考してはみたが、どうにもならないのが事実。
僕が目の前で食事をする見た目幼女な三人に出て行けと言えるはずもない。
幸い何故か女の子の子供用パンツがいっぱいあったからどうにかなる。
別に盗んだとかそんな無意味なリスクをしょい込む人間ではない。
「お兄しゃん、おかわり」
「私も…」
「私にもお願いします」
朝から食欲旺盛なようで、鯖缶はすでに空の方が多い。
二人に関してはもう名前だけは聞いている。
金色のショートカットのなんだか大人しそうな子が、小早川瑠璃ちゃん。
エメラルドグリーンの面倒見が良さそうなのが、高千穂胡桃ちゃん。
それにしても教えたばかりなのに箸とかフォークを使える物覚えの良さは評価したい。
ちなみに瑠璃ちゃんも胡桃ちゃんも亜美ちゃん同様に僕に助けられたから一生僕と……以下略。
その掟みたいなのは僕が死ぬ時まで一生続くみたいだ。
まあいい、早めに適用しよう。
慌ててもあれだし起きている現実は受け止める以外の選択肢を否定する。
それにもう学校に行く時間だ、下に友人が一人待っているし…。
「じゃあ、僕は学校に行くけど…いいかい、家からでちゃだめだよ。昼飯は作ったのが、冷蔵庫にあるから食べてね…後誰かがチャイム鳴らしても出ちゃだめだよ、危ないから」
今はこのぐらいにしておこう、帰ってきてから説明すればいい。
少し急ぎ足で鞄を拾い靴を履きさあ行こう、そうした時に金色筆頭瑠璃ちゃんがおもむろに僕に抱き着いた。
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