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「遅い、あまりにも遅いから襲うぞ?」
「やめてください、あとそういう発言は疑われるからやめようよ」
見た目女の子、精神男の子、性別は男の子だから男の子なんだけど何故か僕には平気でそういう発言をする子。
長谷川薫、彼こそが僕の二年間の高校生活で知り合った親友と呼べる存在。
制服は勿論男子用だけど長い髪と顔があまりにも可愛いから女の子に見えるからファンクラブもあったりする。
身長は僕より少し低い。髭もないし顔が小さいし唇がプルプルだし目がパッチリしているから当然か。
「おいおい俺は冗談は言わないぜ、やらないか?」
「化粧とかしてんのに言葉遣いはだめなんだね」
「女装と彰が好きなだけの普通な人間だ。馬鹿にしてんのか?」
してないしてない、そう言って少し早く歩く。
遅刻なんてして僕の成績を妨げさせるわけにはいかない。
「しっかしお前も大変だよな、妹が三人も居て…」
「はい?」
「いやだからお前には三人も妹が居るって言う設定が昨日できて一緒に暮らすんだろ、メール入ってたからさ」
ほら、と見せてきたメールの差出人は僕で間違いないが、僕は出していない。
「それにしてはなんか普通な反応だね」
「設定なんだから仕方ないだろ…どうした、頭でも打ったのか?」
いやあなたがね。
なんでなんかツッコンでこないの。おかしいだろ、妹が三人できたとかさあ。
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