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そんな聖羅の前に現れたのは今朝、クリスが言った殿方だった。
其奴は、屋根から地面に降り立ち何事も無かったかのように聖羅に話かける。
「よお。」
―――またお前か・・・
聖羅は内心溜め息を尽きしかし顔には出さず。
「お早う御座います。」
と一言言った。
彼はその言葉に笑みを少し浮かべてクルリと体の向きを通学路に合わせる。彼は背中で逃げるなよ?と語っていた。
――――
―――
――
―
二人は並んで歩いた。
何を話すのでも無くただ歩いた。
学校に着いても下履きのまま、しかし教室には向かわず、行くのは生徒会室。
ガチャリ
彼は聖羅が中に入ると鍵を閉めた。
「私になんの用?武藤良魔。」
聖羅が冷たく問う。
その瞬間、彼女は壁に押し付けられる。
良魔が胸ぐらを掴み彼女を上に上げながら問う。
「何故殺した。」
聖羅は、苦しそうにしていたが良魔がそう言った瞬間理解したような顔をした。
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