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良魔は暖かいお茶を持って来た。
それも嬉しそうに。
「どうぞ。」
聖羅はゆっくりと湯飲みに目を移すと手にとりすすった。
ズズズッー
「美味しい。」
素直な感想を述べる。
「それは、良かった。」
聖羅は、良魔に目で要件を催促する。
「要件ね。安心して?別に説教ではないから。」
良魔の言葉に聖羅は首を傾げる。
「魔王・杉闇聖羅。俺なりに良く考えたんだけど、俺等と一緒に暮らさないか?親父がいる世界で・・・・」
聖羅は理解した。そして首を振った。
「無理ね。あっちへ行けば私は皆殺しにしなければ気が済まなくなりそうだもの。」
軽い口調だが、冗談には聞こえない。冗談では無いのだから。
良魔は、逸れを聴いても尚笑っていた。予想はついていたから、だからまだ提案する。
「なら。俺と一緒に旅に出ないか?色んな世界を回る旅に・・・・」
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