第一章・・・始まりときっかけ

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その時、クリスが帰ってくる。 「今戻りました。」 シャルは慌ただしく部屋から出て行く。 聖羅は、すくっと立ち上がるとクリスの様子を覗く。 「聖羅様がお戻りになられてますよ。クリス様」 クリスは、シャルの報告を聞くと、俯いた。聖羅は逸れを見て悟った。 クリスは知ってると。 「クリス・・・・・」 聖羅はいてもたってもいられなくなりクリスに話かけた。 「クリス。シャル。それにそこで隠れてるアテナも・・・・・話があるわ。よく気付いたわねクリス」 クリスは黙って俯いたままだった。シャルも不安を感じたのか不安気に聖羅の顔を見た。 アテナも物音をたてながら廊下に出る。 聖羅は三人を部屋へ招き入れる。 聖羅は三人に、学校で良魔とのやり取りを語った。 三人は、逸れを聞くと複雑な表情を浮かべる。 「クリス。貴女は賢いわ。流石、お父様に一番使えただけあるわ。」 聖羅の言葉にクリスは 「聖羅様。私は御主人様にお約束しました。貴女様を守ると。しかし、実際は貴女様は孤児院に連れて行かれ私共が捜し出せたのは何年も経ってから。私が力不足なばかりに貴女様に迷惑ばかりかけてしまいました。」
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