第一章・・・始まりときっかけ

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突然の質問に三人は戸惑った。 私達の飼い主が私達を手放す? 考えられなかった。ただでさえ、修司を失った悲しみが心を支配するのにその上聖羅も居なくなったらどうして耐えられようか。 聖羅はそんな三人の心の中を視た。嬉しかった。自分を必要としてくれる者達が居る事が分かって。同時に責任も感じた。三人の主人であり続けることに責任を感じた。命令一つでどうにでも出来ると言う事実も怖かった。 そして暫くしてから三人は同時に聖羅に言った。 「私達をお側に置いて下さい。」 聖羅は一度三人を離すと涙を溜めて礼を言った。ただ有難うと一言。他の言葉は要らないただ、三人とまだ居られるそのことが何より嬉しかった。 聖羅はその夜三人と河川敷にいた。もう少しで約束の時間。民家から灯りが消え人気も全く無い。時折吹く肌を撫でる風が寒い。
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