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「なら。早速、兵数を三万揃えてちょうだい。私はその間に術を完成させるから。魔力はクリスのを使えば足りるわ。」
騎士団長は拳を胸にコツンとあて了解を示し会議場からでて行った。
「良魔様。私は用が出来たので退出いたします。」
「あ、あぁ。わかった。」
聖羅は其れではと頭を軽く下げ会議場から出て行った。
会議場にはただ唖然とした空気ばかりが流れ会議どころではなくなりそのまま解散。
次の日、その事を集落の人々に伝えると聖羅を希望の光だと担ぎ上げる。また、聖羅は神の子などと崇め祀る人々まで出て来る始末である。
そんな騒ぎの為、昨日から術を完成させようと奮起して寝不足気味の聖羅はいきなり担ぎ上げられた事に驚きと混乱、少し不満気な様子であったが誰も気が付かなかった。
皆が浮かれていたのだ。
これからが戦いであるにも関わらず。
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