第一章・・・始まりときっかけ

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「聖羅様。お早う御座います。朝ですよ?起きて下さい。」 聖羅は、今日もクリスの声に起こされた。地球で日本と言う所は何故こう忙しいのだろうか? 朝はゆっくり寝たいものだ。聖羅は背伸びをするとベッドから降りた。 二階建ての建物を仮住まいとしている聖羅。勿論修司の物だった家である。普通の家だが、至る所に魔術が仕込まれているところを見ると、如何にも聖羅(彼女)らしいかも知れない。 眠い目をこすりながら下へ降りて行った。聖羅は何も言わず(いえず)食卓の椅子に座った。 クリスが見計らったように料理を運んでくる。直後食欲を掻き立てられる。美味しそうな匂いが食欲を誘ってその欲が目覚ましになるのはとても良い事だろう。不意に自分の髪に櫛を入れられる。 「・・・有難うシャル。」 聖羅は気持ち良さそうに体を預けた。
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