第一章・・・始まりときっかけ

3/26
前へ
/308ページ
次へ
「いえ。聖羅様お気になさらず。」 シャルも楽しそうに櫛を入れていく。 櫛が素直に入りそのまま下ろす。サラサラの聖羅の髪はくせっ毛が無いように見えるが、それでも念入りに櫛を入れるのだった。 聖羅が食事をしようと箸に手を伸ばした時スーツ姿のアテナが現れた。手にはカバンが握られている。 「お早う御座います。アテナ先生?」 アテナに意地悪な笑みを浮かべて聖羅が言う。 するとアテナはオロオロ慌てたように 「せ、聖羅様ぁ~」 と言うのだった。 彼女は今、聖羅と同じ私立高校の教師をしている。目的は、聖羅の護衛兼生活費稼ぎである。 其処へクリスが来る。 「アテナ?時間は大丈夫なの?」 逸れを聞くとアテナは顔色を変え慌てて家を飛び出すのであった。 「・・・あの娘。また朝食を。」 クリスは溜め息を付くと。焼きたてのトーストを取り上げ魔法陣が書かれた皿の上に起き魔力を送る。 するとトーストは姿を消し、アテナの腹の中へダイブした。
/308ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2528人が本棚に入れています
本棚に追加