第一章・・・始まりときっかけ

5/26
前へ
/308ページ
次へ
聖羅は溜め息をつき、振り払うかのような仕草をした。 成る程、確かに彼女にも問題はあるのかも知れない。 「・・・・彼奴の覚悟がどれだけのモノか、確かめるのも良いかもねぇ。」 聖羅がそう言った瞬間、シャルとクリスが叫び声に似た声を上げる。 「「聖羅様!」」 聖羅は逸れを見ても動じず、あたかも何事も無かったかのように食事を続けた。 聖羅はそれから食事を済ませて、身支度を整えてから制服に袖を通した。否、修司のスーツに袖を通した。 聖羅の学校は、正装で有れば何でも良い、と言う珍しい学校である。 その代わり、レベルは高い。まずこの学校にはいれたら、就職には困らない。 鏡の前に立って、最終確認をして、胸ポケットにメガネを入れネクタイを締めてよしと呟いた後、カバンをつかみ学校へと足を進めた。
/308ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2528人が本棚に入れています
本棚に追加