第1章

5/13
前へ
/29ページ
次へ
「特別なことはしていない」 身体的な造形は思念体が人間と相違ないよう作られたものだし、入浴や洗顔も基本に倣ったようにしか行っていない。 「ほんとに?!なにもしないでこのプリティフェイスかぁ…」 「うらやましい事山の如しってヤツですな」 「うちらが塗りすぎなだけな気もするけどねー」 掃除もほぼ終わり、あとはごみを捨てに行った男子生徒を待つだけな今、お喋りに夢中になっても咎められることはない。 しかし、こんなにまじまじと顔ばかりを注目されるのは、私にはあまり経験がなく、得意なことではない。 「ん~…そうだ!ねぇ長門さん」 なに? 「あのね、えっと…お化粧とか、興味ない?」
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

324人が本棚に入れています
本棚に追加