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土方は驚いたのだろうか…銀時のあっさりとした発言に…。銀時は、言葉とは裏腹に眉をしかめた苦い顔を見られなくて良かった、と思った。
「つーかさ、何でわざわざ報告?しかも、元彼に。俺ァ、てめぇの母親でもなんでもねーんだぜ。いや、今時、母親にだってこんな報告しねーよ。」
あ、と銀時はいかにも今思いつきました、と言うふうに、「それともタチの悪ィいやがらせか?」、と言った。
「ち、違ェよ!俺だって暇じゃねーんだから、わざわざ、んな、いやがらせなんかするかっつの。そうじゃなくて…だな…。」
銀時は体を捻り、振り返って、斜めから土方を見据えた。
「……っ……。」
何かを迷うように表情を歪ませた後、土方は突然、顔を上げ、銀時を真っ直ぐ見つめた。
「銀時は…どう思う…?」
土方は切なげに瞳を潤ませて、問った。苦しそうなその眼から、銀時は視線を外せなかった。
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