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俺は愛しい恋人多串君こと土方十四郎が来るのを今か今かと待っていた
じっとすることも出来ず部屋をうろうろしポケットに忍ばせてある小瓶を取り出し眺める
「あーほんと早く来ないかな多串君♪」
俺がこんなにそわそわしている理由はこの小瓶にある
実は坂本のもじゃから入手した薬でこれを飲むと猫化するという代物(現実に存在しないって?もじゃに不可能はないんだよ)
「先生」
不意に後ろから声がかかる
「うへあああ!?多串君?ちょ、勝手に入ってきちゃ困るだろー」
「多串じゃねぇ土方だ!何度も呼んだのに返事しねぇから上がったんだよ、つか何が困るんだよ」
「いや、別に…」
俺は多串君から疑いの眼差しを向けられながらポケットに薬をしまい座るように促した
「さ、せっかく来てくれたんだし座って座って」
「………」
「んじゃ今からご飯作るから、大人しく待っててね」
「っ…さっさと作れよ!!」
耳元で喋れば途端に真っ赤になる多串君に自然と頬が緩み幸せだなぁと実感する
その幸せな気分のまま台所へ行きご飯を作る
「はーい、できたよ」
「運ぶの手伝う?」
「んじゃそれ運んで」
俺のできたという声にわざわざ台所まで来て料理を運ぶ土方
『ほんと細かいよなー別に客なんだからいいのに
あ、でもこれなんか夫婦みたいじゃね?あーけどそれなら多串君に料理してほしい!!つーかエプロンだよなエプロン
もちろんエプロン以外は身につけずに裸エプロンで………ああああああエロい!!!!』
「…………」
「ったぁ!なんで急に殴るんだよ」
「先生が気持ち悪い顔してたから」
『やっべ顔に出てたのか!あんま機嫌損ねないようにしないと……まぁ料理に…しかも多串君ようのマヨネーズたっぷりの方にだけ薬入れてるからもう大丈夫なんだけどね
後は食べるだけでオッケー!!!!!!そうすれば先生の夢が実現する』
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