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「じゃあさ、雷ちゃんが七歳になったら一緒に行こう?
僕が守ってあげる!
でも今は、まだ我慢して…ね?」
「………はい…」
そして、月日は流れ…
「おーい、翔!
出たぞ、お前の出番だ!!」
「はい!
行くぞ剣斗(ケント)!」
「了解カケ様!」
翔、十五歳。
お供の剣斗は、翔よりも一つ年下だ。
実はこの剣斗、魔界よりこの世界に修行に来た魔界人なのだ。
翔が剣斗と出会ったのは十歳の時。
丁度雷と任務を共にし始めた頃だ。
「カケ様、今日はどちらへ行くのですか?」
「東の林だ!」
昼は翔は学校、今は夜。
雷とはしばらく任務を共にしていない。
「さて、終わったな…」
この日もさっさと片付けて、二人は帰り道を行く。
家に近付くに連れ、妙な気配が強まるのを二人は感じていた。
「カケ様、これは…」
「ああ、急いだ方が良さそうだな!」
そして、二人が帰った時、目の前には信じられない光景が広がっていた。
一族の精鋭達が倒れているのだ。
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