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いつの間にか、翔は刀斗を取り押さえていた。
「刀斗…だったな?
君は独りなんかじゃない、僕がいる。
僕が刀斗の兄になってやる!」
それから、刀斗は更正した。
翔の指導の下…
あれから四年、翔はもう二十歳
家族の暖かさを再び取り戻した刀斗は、殺戮を繰り返していた頃からは考えられない変化をしていた。
「翔様、お腹空きました!」
そう、殺戮をする前の彼に戻り、甘えん坊になった。
「分かった、ほら!」
翔はポケットからチョコレートを出し、刀斗に渡した。
「わーい!
ありがとうございます翔様!」
喜んで刀斗はチョコレートを食べる。
「ほら、落ち着いて食べないとむせるぞ?」
「はーい♪
明後日ですよね、引っ越し!」
「ああ、そうだな。
あの場所なら、あの方なら、僕が忍として仕えるに相応しいお方だ…」
「雷はどうするんですか?
絶対翔様の後を追って来ますよ?
雷は翔様のストーカーみたいなモノですし…」
「……………
ストーカーは言い過ぎだぞ刀斗……」
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