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キーン コーン カーン コーン
何の変哲もないチャイムが鳴り響くのは、ごく普通の公立高校・舞阪高校。
そして、今居るこのクラスは2-C。
帰り支度を始める生徒がいる中、流れを無視して一組の男女が俺に声をかけてきた。
「宗太郎君、今日暇だったら、一緒に遊びに行かない?」
俺は、申し訳なさそうな表情の「演技」をして答える。
「ゴメンね、轟さん。今日、僕バイトなんだ。水城と行ってくれば?」
「そ、そっか…。」
残念そうに答えるこの少女は、「轟 風香(とどろき ふうか)」さん。
俺のクラスメイトで一般人。
「最近つきあい悪いよな、お前。お前が行かないと轟の機嫌がわる――ゴフッ!」
「うるさい、黙れ。水城。」
一瞬で沈黙させられた少年は「水城 成治(みずき せいじ)」。
彼もクラスメイトで一般人。
彼が何か言う前に、轟さんの右ストレートが鳩尾にめり込んだ。
痛そうに悶絶している。
「じゃあ、また明日」
「うん…また明日」
早めに話を切り、手を振りながら走って帰る。
そこで俺の「日常」は終わりだ。
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