第一章 日常と非日常

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俺が背負った『罪』は『炎の罪』。 指を鳴らして爆発を起こし、意識を集中させることで炎剣を生み出す。 基本的には俺が音を発すれば、炎が生まれるようにしてある。 火傷を負う可能性が有るということで、対炎性の特殊な素材で作られた(らしい)白い手袋をしているのだ。 支給品なので詳しいことは知らない。 俺が《魔蟲》を追って外にでると、案外すぐに見つかった。 足が少ないため、うまく動けなかったようだ。 俺は《魔蟲》の真上に飛び、叫んだ。 「さて、これで決まりだ!」 両手に生み出した八本の炎の短剣を、《魔蟲》に投げる。 すると、短剣が刺さった箇所から、炎は《魔蟲》の体を侵食するように燃え始める。 キシャァァァアア!! 《魔蟲》の断末魔の叫びは、赤色に燃える炎の中に消えた。
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