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『やっぱりさくらちゃんはしっかりしてるわね~こんなに綺麗に片付いて』
言いながら入ってくるなり冷蔵庫を開けたおばさんはやっとあたしの存在に気付いたようだ
『あら、さくらちゃん久しぶり。食料と食費はこっちに送るからそのバカに食べさせてやって』
『はい?』
『あと、悪いんだけどまだ少し片付いて無いから手伝ってやってね?』
『えっ?』
『じゃあ帰るわね、ももちゃんお姉ちゃんにお別れ言った?』
『お姉ちゃん、また電話するね』
『うん、あたしも電話する』
『悠斗兄ちゃん、ちゃんと約束守ってよ?大学が休みの時はお姉ちゃん連れて帰って来てよ?』
『ああ、任しとけ』
『うん、じゃあバイバイ』
慌ただしく妹と悠斗のお母さんが帰って行くと、玄関で見送ったあたしたちを静寂が包む
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