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『今さらじゃねぇし』 悠斗の声は信じられないぐらいに弱々しく、あたしの腕を掴むその手は微かに震えている 『ちょっとっ離してよ』 『嫌だお前逃げるだろ』 腕を振るあたしに悠斗は手に力を込めた 『痛いってば、とにかく離してよ逃げないから』 『ホントか?』 『ホント。アンタを追い出すことはしてもここからは出ない。外寒いし』 手を離した悠斗はベッドにもたれて座り、あたしは小さなテーブルを挟んで向かい側に座った 『なんでそんな離れてんだよ』 ふてくされる意味が分からないんだけど 『いいでしょ別に』 こんなに近くで顔を見るのは久しぶりで、心臓の音がバレはしないかと思うあたしはこれでもいっぱいいっぱいだ
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