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今は誰も知ることの無いあたしと彼の関係は幼なじみだ
小6の微妙な時期に出来たにわか幼なじみ
もともと友達は多く無かったあたしは、引っ越しと同時に転校してその全てを失った
新築の独特の匂いがまだ残る頃、隣りに引っ越してきたのはまだ一度も話したことの無いクラスメイト
名前は金田悠斗
いつも人の輪の中心で楽しそうにしているのが印象的で、馴染めない教室の片隅からあたしが眺めていたのは彼だった
引っ越しの挨拶に小さな弟を連れてきた金田悠斗は開口一番こう言った
『佐藤さんよろしくな』
名前を知ってくれてたことが嬉しかった。
いつまでも“転校生”とクラスメイトはあたしのことを言ってたし、先生ぐらいしかあたしを呼ぶ人はいなかったから
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