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『…諦めることも、忘れることも、幼なじみに戻ることも出来なくて…辛かった』
『ああ…』
『思い出が有りすぎるあの家には帰らないつもりでこっちに来たの』
『…ああ、そうだと思ってた。さくらはそういうとこ徹底してるもんな…』
『うん…』
あたしをぎゅっと悠斗は抱きしめた
『…俺は逃がすつもりはねぇし。さくらがどこに行っても捕まえる。なあ、もう諦める必要無いだろ?俺のこと…大事な妹に寂しい思いをさせて、悲しませてまでも諦めようとするぐらい好きだろ?』
『…うん…好き…』
『俺さ、さくらが好きだよ。勿論、幼なじみとしてじゃなく。なあ、俺と付き合えよ』
三年前のあたしの台詞を自分の口調で言う悠斗は顔を真っ赤に染めて
あたしは
『うん』
満面の笑みで頷いた
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【やっと手に入れたキミのこと。辛かったのはキミだけじゃない】
Fin
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