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部屋の隅で小さく体を丸める。こんなに身の危険を感じたことはない
ゆっくり、ゆっくりと近付く悠斗に首を振って拒否を示す
あたしに手を伸ばしてくるのが分かってギュッと目を瞑ると、頭にポンと手を置かれた
『何泣きそうな顔してんだよ』
『だって…』
悠斗はため息を吐いてあたしの前に胡座をかいて座った
『さくら。俺はバージンだ』
『いや、それを言うならドー『バカっお前そんなこと言うんじゃねぇっ』
『あっゴメン』
『いや、謝らなくてもいいんだけどよ』
悠斗はガシガシと頭を掻きながら顔を上げてフイと目を逸らす。
耳がものすごい赤いことを言ったらきっと怒るかな
『気持ちは…確かに色々ある。俺も男だしな。でもよ、焦って傷つけるつもりはねぇから安心しろ。俺だってケーケンねぇもん。怖いし不安だ』
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